経営者は、企業価値をブランディングによって高めようと考えることがあります。
確かにブランディングは重要ですが、対外的なブランディングを意識するあまり、
社員がブランディングを意識しておらず、外面だけが良いという会社もあります。
社員が企業価値を認めていない会社は、いずれ世間から評価されなくなるでしょう。
今回はインナーブランディング(社員に対してのブランディング)の
重要性や効果、必要なことについて紹介します。
Contents
インナーブランディングは、社員の働きがいに影響します。
自社に誇りを持っている社員と、自社に諦めを感じている社員は、
どちらがしっかりと働いてくれるでしょうか?
インナーブランディングの成否によって、
社員のモチベーションに大きく影響を及ぼしますので、
対外的な広告と同じくらい、社内的なブランディングも重要なのです。
経営者の中には「社長は孤独なものだから、社員から嫌われても構わない」と
考えている人がいらっしゃいますが、この考え方は少々危険です。
経営者を嫌っている社員は、会社自体に不満を持っていることが多いため、
自社に対してマイナスイメージがあります。
そして、社員には家族や友人がいて、SNSのアカウントも持っています。
社員による噂が対外的に広がる可能性があります。
インナーブランディングができていると、採用活動にもその影響が直結します。
悪いクチコミの多い企業は、受験者数も少なくなりますし、
その分、採用活動費もかさんでしまいます。
逆に、良いクチコミが多い企業や、社員が活き活きと働いている企業であれば、
受験者にもその雰囲気が伝わるでしょう。
良い人材は良い雰囲気の企業に集まるため、インナーブランディングは重要なのです。
インナーブランディングができていると、商品サービスが向上する傾向があります。
たとえばリッツカールトンのような一流ホテルを想像していただくと、
そのホスピタリティーの高さが伝わってくるかと思います。
リッツカールトンは、「クレド」という理念やミッションを持っており、
社員が共有しています。
誇り高い企業で働く社員は、自分自身も誇り高く働き、
結果的に商品サービスが向上するのです。
商品サービス力が上がると、自ずと顧客満足度が上がります。
また、自社ブランドにそぐう顧客が集まってくるため、
顧客の質も上がりやすくなります。
クレーマーのような顧客や、無理難題を押し付けてくる顧客を、
ブランド力によって撃退することができるでしょう。
インナーブランディングの良いところは、離職率が下がるというところにも表れます。
離職率が高い企業は、常に求人募集をしており受験者からも問題があると思われやすくなり、
採用活動の経費が割高となります。
離職率が低ければ、余計な経費を払う必要がなくなるため、
日ごろの企業活動に専念することができるでしょう。
インナーブランディングをしようにも、そもそも自社の企業価値を理解していなければ、
インナーブランディングのしようがありません。
まずは自社がどのような企業であり、どこを目指すのか、
どんな顧客と取引したいのかを分析してみましょう。
いいかえれば、「理念」「ビジョン」「マーケティング」の3つの要素を
最初に検証する必要があります。
自社の姿が分かれば、戦略が立てやすくなるため、必ず取り組むべき内容です。
インナーブランディングで重要なことは、社員が快適に働くことです。
業務に無駄が多ければ、社員の不満が高まり業務上のストレスとなる可能性があります。
そのようなことがないように、業務システムを導入して、
サクサク働ける環境を提供しましょう。
インナーブランディングは、会社の足元を固めるためにとても重要です。
社員から支持されていない企業は、足元から崩れてしまいます。
企業価値と社員が考える価値は類似するものとして、
手を緩めずに取り組む必要があるでしょう。
プレジデントアカデミー7月のテーマは「ブランディング」です。
小さくてもファンに囲まれる会社になるための方法をご説明します。
気になる方はこちらから詳細をご確認ください。
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