シナジー活動記
2018/09/13 (木)
シナジー 広報

おもてなしの幻想と限界

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お客さまに必要とされる
お客さまに喜んでもらう

決して短期的ではなく
長期的な視点でお客さまの
ためになる企業になろうと
多くの経営者は労力を割いています。

 

 

昨年、神田昌典さんのイベント
参加ときに気になることを

おっしゃっていました。

 

それは、何かと言うと

企業は「顧客の期待を超えるサービス」
を提供することが顧客満足度を高めて
いると考えているが

実際のところ
「期待以上のサービスを受けた顧客」と
「期待値が満たされたサービスを受けた顧客」

この2つの顧客満足度には差が
全く無いんです!

というものでした。

 

つまり
おもてなし戦略は割に合わない
という話しです。

 

これはとても興味深い内容
ではないでしょうか。

 

ただどうやって調査されたものか
それは信頼できるものなのかも
気になっていたのですが
その調査結果となる本が
発売されました。

 

発売日:2018年7月18日
和名:おもてなし幻想
デジタル時代の顧客満足と収益の関係

 

 

詳しい調査方法や
調査方法の妥当性については
実際に本を読んで確認して
もらえたらいいのですが

そこから導かれた
4つの結論はとても興味深いものでした。

 

その1つが、先程の
①おもてなし戦略は割に合わない

企業はお客さまに対して期待値を超えた
サービスを提供することに対して
どうしても過大評価をしてしまう
傾向があるということ。

 

お客さまに対して期待するものを
ちゃんと提供することと

お客さまに対して期待値を超えた
ものを提供すること

この2つにおける
顧客の信頼度とか愛着には
差が全く無いという事実。

 

確かに、何か問題が起きたとき
多くの人達の気持ちとしては
「どう速やかにその問題を解決するか」
という部分にあります。

 

そこに感動はさして必要ないわけです。

 

②満足度の向上 ≠ 未来への約束

顧客満足度調査結果と
将来も引き続き利用したいと思うか
というものも

統計的には関係性が
認められなかったとのこと。

 

つまり、ものすごく満足していると
回答してくれたお客さまであっても
別の業者と取引をしようと思うと
回答したお客さまは20%もいると。

 

ものすごく満足してくれたとしても
将来の取引が約束されているわけ
ではないということです。

 

しかも満足していないと回答している
顧客の28%は今後も十分に取引する
つもりでいると回答しています。

 

 

つまり、顧客満足度を上げて
将来の取引につなげようというのは
期待されるほどは高くないということ。

 

③感動体験よりも不満体験の方が強烈

ここはシンプルで
嬉しかったことよりも

不満の方がはるかに
口コミの波及力が高いという事実

 

 

④不満軽減のポイントは
お客さまの「手間を少なく」すること

 

①②③を踏まえて
考えないといけないことは

どのようにして
お客さまにかかる手間や
お客さまに努力
をしてもらうことを
軽減していくかということを
中核においた組織運営になります。

 

つまり…

大切なことは
おもてなしや、感動ではなく

お客さまに努力してもらうことを
どのようにして軽減するべきかを
考えないといけないということです。

 

Contents

意味の明確さ

社長が社員に対して
「お客さまに感動を提供しよう!」
と、伝えたとしても

実は、お客さまが何で感動されるか
社員がお客さまに感動してもらうため
何に取り組むかは個別性が高く
その対応策は無数に生まれてきます。

 

クレームがあれば拡大解釈をして
割引をする方向に行くかもしれませんし

割に合わない過大なサービスを
提供してしまうかもしれません。

 

しかし
「お客さまに感動を提供しよう!」
ではなく

「お客さまの手間をできるだけ減らそう!」
に変えると

「お客さまが電話をかけ直さないといけない状況を作らない」
「お客さまに同じ説明を何度もさせない」
「自分で対応できるのに、担当者に折り返させない」

といったように
具体的な行動に変えることが
しやすくなります。

 

つまり、お客さまに
言ってもらいたい言葉は

「期待以上のサービスだった」
ではなく

「おかげで、手間がかからなかった」
と変わるわけです。

 

「感動提供」から
「負担軽減」がカギになる。

 

よく考えてみれば

 

 

顧客満足度が高いと言われる
ネッツトヨタ南国にしても
やっていることは

お客さま情報を徹底的に
データベースに蓄積して

特定の担当者ではなくても
全員が担当者のように
あうんの呼吸でサービスを

提供してくれることや

来場した車のナンバーを
入り口のカメラで自動に読み取り

システムが瞬時にどのお客さまが
いらっしゃったかを社員に
お知らせして
待たせない
という工夫がされています。

 

感動を追求しようというよりも
お客さまへの負担をいかに
徹底的に軽減できるかを考えることで
チームマネジメントも一気に
わかりやすくなるのではないでしょうか。

 

本当に、社長は
色々な事を考えないといけませんね。

 

ということで
せっかくで
社長の学びとなる
イベントのお知らせです。

 

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この記事を書いた人
『ぐっとくる会社を、もっと。』を、ブランドスローガンに中小企業を活性化させる活動をしているが、自社でも財団法人次世代普及機構が主催する2017『ホワイト企業アワード』の制度部門で大賞を受賞している。
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