スーツを着ているにもかかわらず
街で見かけたら社会人ではないと
一瞬で判別できてしまう
リクルートスーツ
黒無地の遊びゴコロのスキもない
手堅いスーツです。
同じようなリクルートスーツを着て
手堅い面接用の回答をする姿を見て
もう少し個性を出せばいいのに。
この手堅さを社会人が見て
よく勿体無いと感じているようです。
しかし、キャリアセンターが主導で
かっちりとしたリクルートスーツを
選択するように指導している大学も
多いようです。
私も学生にアドバイスするなら
リクルートスーツは安物の黒無地
でもいいと思っています。
世間の難しいところで
マニュアル人間は確かに嫌われますが
マニュアルから大きく逸脱する人間は
もっと嫌われます。
大きく逸脱した人間の中でも
重宝されたり好かれる人は
卓越したの実力の持ち主だけです。
そして結果を
しっかり残す人だけです。
業界、職種が完全には絞り入れていない
学生の就職活動にはリクルートスーツが
無難だというのは間違いありません。
それが大人からすると同じように
見えてしまうために、外見の違いを
引き出そうとしてしまいますが
就職活動で本当に重要なことは
内面的なことなのでリクルートスーツで
マイナス点を取らないことの方が
キャリアセンターとしては重要なわけです。
リクルートスーツを着ている学生を
みんなどれも同じようだと嘆く人は
新卒採用で面接をしたことがない
人が多いのかもしれません。
同じようなスーツを着ていても
面接を通じてわかることは
一人ひとり随分違うといこと。
見た目で人を判断するのは
大人というか、経営者の一つの
哲学のようなものなのでしょう。
しかし
それを学生に押し付けるのは
ちょっとした金銭的な余裕と
選ぶ側だと思っている企業側の
ちょっとしたエゴなのかもしれません。
リクルートスーツと同様に
同じようにみえるものがあります。
今度は学生から見ると
企業が求める人材像はスキルを除けば
どの企業でも大きく違いがありません。
求める人材像を
しっかりとつくり
しっかりと伝えているにも関わらず
学生から見ると同じようなことを
言っている企業ばかりに見えます。
どの企業も人材には
・積極性を求め
・コミュニケーション力を求め
・変化に対する対応力
を求めます
ミッションと同じ考え方になりますが
本質的に行き着くところまで行けば
求めるものや目指すものは同質化します。
ミッションでいえば
突き詰めて言えば、顧客や社員の
「幸せ」であり
「生きがい」という表現になります。
みなさんが学生だとして
すべての企業がミッションに
「幸せ」
「生きがい」の追求
といったメッセージを
入れているのを見たとすると
リクルートスーツを着ている学生同様
ぱっと見たときの違いが判別できません。
企業は
真剣に表現をしているつもりでも
学生からしてみれば
個性に乏しく
外見から判別することすらできません。
人は買い物をするとき
違いがわからないものに対しては
最後は値段で判断する様に
就職活動をするとき
違いがわからないものに対しては
お給料や福利厚生
企業の知名度で内定を決めます。
ミッションは他社との違いを創り出す
アイデンティティに他なりません。
学生はリクルートスーツで
同じように見えてもいいんです。
面接にきてもらえたら
その中身の判別は十分できます。
しかし企業は
学生が会社に来てくれて
社員と話をしてもらえたら
魅力が伝わると思ってはいけません。
まず、来てもらうための
他社との違いをメッセージに
して届けなければならないのですから。
他社との違いがわからない
ミッションを打ち出している企業は
Googleの検索結果から
消されているのと同じことを
自分で選択しているようなものです。
言いたいことの本質も突き詰めつつ
他社との違いを明確にする。
学生のリクルートスーツを
嘆いている場合ではありません。
自社のアイデンティティが
他の会社とさほど変わらないことで
学生に選んでもらえないことを
憂慮しなければいけません。
─── ぐっとくる会社を、もっと。 ───
株式会社シナジー
〜2017ホワイト企業アワード受賞〜
〜注目の西日本ベンチャー100に選出〜
~日経Associe 特集人気注目の企業71に選出~
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