外国人採用
2024/09/10 (火)
藤原 幹雄

【人事の方向け】初めての外国人採用でよくある不安・問題点と対策

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今回は、外国人採用に関して
お客様からよく聞かれる不安や疑問にお答えします。
外国人の採用を検討している企業にとっては、
さまざまな不安がつきものです。ここでは、
初めて外国人を採用する際に多くの企業が抱える不安と、
それに対する実情や対応策をくわしくご紹介します。

1. コミュニケーションの不安
外国人とのコミュニケーションがスムーズにできるか、
不安に感じるとよく聞きます。一番心配される事項と言っても
過言ではありません。特定技能の外国人はある程度
日本語を話せるのですが、多くの企業は
実際にどれくらい話せる人なのかイメージがついていません。

対応策:百聞は一見にしかず。まずは面接を実施して、
外国人候補者と直接話してみることをおすすめします。
面接する=雇用が確定するわけではありません。
それに、仮に採用となってもそこから相手側にも
準備期間があります。面接の時点で、
完璧に受け入れ体制が整っている必要はないのです。

いざ候補者とWEB面談をしてみると
「意外と話せる」と感じるお客様を何人も見てきました。
不安が拭えないのであれば、面接時に通訳の同席も可能です。
採用後の実務においては、以下のような工夫で
コミュニケーションの障害を減らせるでしょう。

・ゆっくり話す
・ジェスチャーを使う
・一文を短くする など

また、細かいニュアンスや真意を伝える必要がある場合は、
弊社も間に入ります。母国の通訳さんが同席することも可能です。

2. トラブルの可能性
「外国人がトラブルを起こすのでは」と心配する声も聞きます。
おそらく、過去にメディアで見た外国人関連の
悪いニュースが印象に残っているのでしょう。
しかし、外国人もトラブルを起こす人ばかりではありません。
わざわざ日本へ働きにきているのにトラブルを起こすのは、
彼らにとってもリスクが大きいのです。

対応策:トラブルをできるだけ未然に防ぐために、
シナジーでは入国前後に外国人へ注意喚起をしています。
ただ、国によって「迷惑」の基準は異なるものです。
「迷惑をかけないようにね」と伝えても、日本人とは違う常識で
行動する人はいます。例えば、過去にあったケースでは
「ゴミをアパートの外に置く」などです。

弊社では、サポートしている企業様の外国人スタッフが住む
アパートを直接訪ねて、様子を見に行きます。
周りの方のクレームに繋がる行動がないかを確認するためです。
仕事以外の時間も外国人の様子を見ている企業は多くないので、
私どもで気づいた部分があれば、その都度指導をしています。

3. 事故や病気への対応
仕事中の事故や病気への対応を不安に思う企業も
少なくありません。しかし、
外国人だからといって特別な対応は不要です。

対応策:事故や病気が発生したら、日本人の従業員の場合と同様に、
まず病院に連れて行きましょう。弊社がサポートする
企業様の場合ですと、初期対応を行った後は弊社へ
ご連絡いただいています。必要な手続きは、基本的に
病院や我々のようなサポート機関(登録支援機関)など
各所から指示があるので、焦る必要はありません。

また、現場での安全教育を徹底し、日本人と同様の対応を
行うことで、リスクを最小限に抑えられます。

4. 受け入れ体制の整備
「まだ外国人を受け入れるための体制が整っていない」
と仰る企業は多いです。しかし、海外の候補者を
面接してから入社までは、最低3〜6ヶ月はかかります。
そのため、面接前の時点で必要な準備は、
実はそれほど多くありません。敢えて言うとすれば、
外国人を受け入れる心構えが必要です。

対応策:外国人の面接をする時点で最低限必要なことは、次の通りです。
①入社時の教育担当
②外国人の給料や待遇を決めておくこと
③貴社で働く魅力やメリット

以前は、外国人が働く上で何よりも「給与」が大事でした。
しかし、近年は人間関係や生活環境を重要視する傾向が
みられます。そもそも今は円安なので、給与だけで見ると
日本以外にも魅力的な国があるのです。治安の良さや、
仕事以外の環境を考慮して日本を選ぶ方も少なくありません。
そのため、
休みの日の楽しみや身の回りのサポート体制
といったメリットをアピールする
のが良いでしょう。

5. 転職の可能性
採用した外国人が転職する可能性を懸念する声も聞きます。
気持ちもわかりますが、これに関しては
日本人も同じではないでしょうか。

対応策:特定技能の場合は転職が可能ですが、
技能実習生の場合は転職ができません。
(※2027年には技能実習制度は廃止され、新制度では
一定の条件下で転職が可能となる予定です)
日本で働く外国人は、特定技能よりも技能実習のほうが多いです。
技能実習と特定技能を比較の上で活用しつつ、
転職されない環境づくりをしていきましょう。
特に海外から来日する外国人は期待と不安が
入り混じっておりますので、そういった方に
選ばれる企業になるためには、企業の魅力発信はとても重要です。

6. 面接時の注意点
企業から聞く不安というより、私共から見て注意喚起したい点です。
それは、
面接のスケジューリングのスピード
日本人は商談やプロジェクトでも、話が始まってから
決断まで時間がかかるのが珍しくありません。
ところが、外国人(少なくとも、日本で働きたい方)は、
何かスタートしたら一気に進むものだ、という認識です。
面接をすると決まってから、スケジュール確定までが
遅いと「この会社は私と面接をしたくないから遅いんだ」と解釈します。

また、外国人も日本人と同様に複数のルートを使って
就職活動をします。そのため、せっかく希望条件に合う方が
見つかっても、待たせたことで競合他社に
先を越されることがございます。競合他社も良い候補者がいれば、
他の企業に取られないように内定から
雇用契約まで一気に進めてしまいます。

面接日程が1週間決まらなければ、
他社に流れる可能性が高い
と覚えておいてください。

対応策:日本へ働きにくる外国人は、1日でも早く働くために、
スピーディな対応を望んでいる方が
ほとんどです。
誰を面接するか決めたら、できるだけ早く対応をしてください。

肌感覚ですが、たとえば1週間待たせるのは
私たちが1ヶ月待たされるのと同等の感覚なのだと思います。
実際に、面接の日時を調整中は候補者から
1日2,3回催促がくることもザラです。ぜひ、日程調整時の
スピード感を意識してみてください。

以上、これから外国人を採用したい企業様に向けて、
6つの不安や注意点と対応策を記載しました。

株式会社シナジーでは、特定技能などの制度を活用して
外国人を採用したい企業様をサポートしています。
お気軽にお問い合わせください!

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